人を「本のモルモット」にすると……


「ここが団地の図書館なら、団地は僕のオモチャ箱だ」

 団地じゅうの人に信頼されている、古本屋の店主が主人公なのだが、
 この人物はどうにも性格が厭らしく、買いに来る人々を見下げていた。

 そうして彼は、虐待を受けている少女を「本の虫」ならぬ「本のモルモット」にしようと試みてしまうが……


 ストーリーにも驚かされたのですが、
「紙媒体としての中古の本」であることがストーリーの骨子になっている点が、題材「本屋」に当てはまっているなあと思いました。

 電子媒体としての本も多いですが、やっぱり「ああいった本」は紙に限りますよね。