お金は有っても無くても

  • ★★★ Excellent!!!

お金というのは無いととても困る物です。
全然無かったら生活できませんしね。
でも、有ったら有ったで色々とあるものです。
本作品はその“有る方”のお話です。

主人公の大学生の一人、山内楓は莫大な財産を子供の頃に代襲相続で受け取り、血の繋がらない祖父が弁護士を通じて遺産管理をしています。
ところがこの祖父は失踪中であるとのこと。
そして山内楓が友人の目黒絵美に話している内容に興味を持った須藤大貴が援助を申し出ます。
山内楓は祖父を探すことを望んでおり、三人は調査会社にも依頼し捜索を開始します。

複雑な家族関係と過去に不審な死を遂げた親族。
何故祖父は消えたのか。
磯村家は本当に呪われているのか?

大金を巡る人々の思惑というのは様々で、厄介なものも多いことでしょう。
尚、主人公の一人、須藤大貴は富裕層向けの資産運用会社に将来就職を希望しています。
普段あまり関わりのないプライベートバンキングというものにも触れており、なかなか興味深いです。

本作品はミステリーですので、あまり書くとネタバレになるのでこのあたりで。
お金についても色々考えさせられる作品でした。