歴史小説であり、文藝としての美しさも同居する作品

三千年前の古代中国。様々な媒体に因り語られる歴史の、抜けを補完する話です。
歴史小説ということもあり、展開はまだまだこれから、話が広がっていくものと思います。
文章としてはやや文藝的。語り自体の美しさを追及されています。
漢字の使い方、表現や言葉の選び。時折地の文に混ぜられる異国の言葉。
しかし、展開自体は停滞することもなく読み易いものとなっており、名前等の読みづらさを感じる部分には振り仮名が振ってある所も良心的です。
たまに閑話として短めの語りが入るのも新しい形態だと思いました。
第六話からは馴染みのある小説の様な形態になり、すっと入ってくる文章になります。

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