あとがき

最後までお読みいただいてありがとうございました。先輩と後輩の物語は、ひとまずここで一区切りです。


もともとは先輩が一人で飯を作って食べるだけの小説にしようかと思っていたのですが、ちょっとした思いつきから後輩女子という相方を登場させることで華やかになり、書く方も楽しくなって、当初では思いもよらないほどの長期連載になりました。


まだまだネタ切れというわけではないので連載は続けようと思えば続けられるのですが、もう少しレシピの質を向上させたいと思いました。それだと毎週更新というペースでは無理があると判断したのが、連載を完結させようと思った一つ目の理由です。


もう一つの理由は、二人をいつまでも「恋人未満」にしておきたくなかったからです。本作は「恋人未満の距離感」が売りの一つ(と言ってくれた方がいた)なので、関係性を進めるからには同じシリーズの新作として仕切り直すべきだと判断しました。


2023年の大晦日がちょうど日曜日なので、物語の締めくくりには最適だと思いました。二人一緒に帰省して、今後の関係を予感させるエンドです。しかしいずれまた必ず、先輩と後輩の幸せな料理の話を書こうと思っています。私の調子が良ければ2024年春のKAC(カクヨムアニバーサリーの短編企画)あたりで、またお見せできるかも知れません。


(オイルサーディンの回で言及した祖父母が実家に出てきませんでしたが、祖父母は主人公の実家の近くにある本家で、父親の兄夫婦と一緒に住んでいるという設定です。本文に書ききれなかったのでメモしておきます)


地味な連載でしたが、根強いファンが付いてくださったのが筆者として大いに励みになりました。これからも先輩と後輩と、数々のパスタレシピ(自画自賛ですがかなり実用的で使えると思ってます)をよろしくお願いします。


(レシピ集のほうは、カクヨム版のほうは続編でもそのまま使う予定です。アルファポリス版では本文とレシピが一体型なので、新作と一緒に新しいものを作ります)

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日曜の昼は後輩女子にパスタを作る 矢木羽研(やきうけん) @yakiuken

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