読む人に釘刺さずありのままに進む

とにかく、自分が高評価したいチョイスの多い作品です。

主人公とヒロインを卑下せず、持ち上げせず、ありのままの人を見せる。これは三人称の恩恵かもしれないが、読者にいちいち釘を刺すように主人公は「空っぽなモブ」でヒロインは特賞品みたいに「学園一」の文章を読む必要ないのはマジでスッキリです。
だから、身分差の舞台ではなく、多い日常の中の一つの等身大なドラマを感じさせます。

情報量のコントロールが良い。わざとらしくダラダラ立ち止まることなく、主人公とヒロインを適度に理解を深まり、この二人のことをもっと知りたくなります。
今のところは話ごとになにか一歩ずつ進む事をさせます。

最初の「嫌い」宣言の使い方も新鮮です。あえて二人をコメディーちっくな衝突のダシに使わず、代わりにある不思議な距離感を生み出して、ペースに合わせて読んで気持ちいい。