大ぶりの前髪が艶やかに、明るい会話、そして

別作品で企画に参加いただきまして、その作品の確認に参りまして、この短編に惹かれました。

平凡で、ありふれた昔の人たちの描写がつづきます。京都という土地柄、どこかスノッブ(きどったおかねもち、氷はたぶん高い)でクレバー(かしこい)でイグノラント(義務教育の時代ではない)。

書き出しに出てくるひとなつっこい女子の大ぶりの前髪。読む私の脳の中でありありと美しく黒いつやを見せて、その妄想の美しさに息をのみました。

「いやそれ、知らんだろ」と脳内でツッコンだエピソード。きっちりお約束を果たすようにそのとおりに。しかし、その後の主人公男子の対応がまた素敵。

そして、でも。

よいものを読ませていただきました。これだから企画はやめられない。

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