概要
わしのしていたことも悪いこととは思わぬぞよ
荒廃した平安京の羅生門で、死人の髪の毛を抜く老婆の姿に、下人は自分の生き延びる道を見つける。角川文庫『羅生門・鼻・芋粥』所収。
(※キャッチコピーは本文抜粋)
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!黒洞々たる夜
芥川龍之介がまだ二十代前半、夏目漱石に『鼻』を絶賛されてデビューされたころの作品ですね。
いま芥川龍之介はほとんど読まれないし、キャラクター化され再注目されているとはいえ、読まれているときもわりと低く見積もられていましたね。
谷崎潤一郎との比較だの志賀直哉との比較だの。
この作品については、河野多恵子が、末尾の「外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである。
下人の行方ゆくえは、誰も知らない。」
は蛇足だと評していましたし。
はなしの面白さといい、文章のうまさといい、私は大好きです。
谷崎潤一郎、志賀直哉、河野多恵子、諸氏より好きですね。
芥川龍之介を超えを目ざし成功したとされる三島由紀夫…続きを読む