第4話 傷だらけの勝利
屋根裏が静かになったので、惣兵衛は様子を見るべく、店の屋号が入った
すると、見たこともないほど大きなネズミが、
その隣を照らして見ると、茶々丸が息も絶えだえに横たわっていた。さらに、その横には助っ人のトラ猫、虎徹が血を流して倒れている。
惣兵衛はすぐさま
そして、丁稚に言いつけた。
「
玄庵とは、近所のヤブ医者であるが、猫の傷の手当くらいはできるであろう。
その後、お菊の手厚い介抱で、茶々丸は一命をとりとめ、虎徹同様、次第に傷も癒えた。
茶々丸は忠義の猫として人々の喝采を浴びた。
虎徹はさらに一両を出して、徳太郎から譲り受けられ、茶々丸と一緒に暮らすことになった。
翌春、お菊は晴れて立派な婿を迎えた。披露宴はもちろん島之内の料理屋、徳一を借り切って盛大に行われた。
茶々丸と虎徹も賓客として、お菊の隣でお頭つきの
――完
※この物語は、江戸時代の雑話集『
猫の恩返し 海石榴 @umi-zakuro7132
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