悪に抗う人々の伝奇文学

まず最初は話を具体的に掴めませんが、後々になり、納得のいく展開がなされます。

文法、歴史、民話からの引用の全てが商業作家と同域の段階にあり、非常に読み応えがある物語でございます。

伝奇文学における純文学でもあり、幻想的文学でもあり、歴史を取り扱う文学でもあります。

一話が長いと思い、倦厭なされる方々がいらっしゃるかとは思いますが、それを差し引いても一読の価値がある文学です。

特に文法と構成が高度な領域な為に私自身を含めて様々な先生方にとっても学びになる文学です。

拝読させて頂き、物語に重厚な味わいがありました。拝読させて頂いて良かったと感じます。

最後にこの物語の命題をしっかり描いている点も素晴らしいです。

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