狼人間ハーフの俺と、宇宙人ハーフの委員長。

俺、赤月正人は、狼男の父親と人間の母親の元に生まれた、言わば狼人間ハーフだ。
満月の光を浴びると、俺の全身の体毛は濃くなり、両手足の爪は鋭く伸びて、耳も体毛に覆われて大きく尖る。
小さい頃から父さんの変身は何度も見てきたし、男はみんなそうなんだと、俺は思っていた。
でも。
それは間違いだった。
小学校２年の時。
初恋の人チイちゃんに誘われて皆既月食を観に行った俺は、変身した姿を見たチイちゃんに『バケモノ』と言われてしまったのだ。

それ以来。
俺は満月の夜の姿を人に見られないように気をつけるようになった。

のだけれど。

高校１年の皆既月食の夜。
うっかり、クラスの学級委員長ことイインチョに見られてしまい…さらに、イインチョの秘密まで知ってしまうことになり…？！