実直真面目な若者が感動に導かれて自身の生き方を見つける話。作者さんの印象から山月記をまずイメージしたのだけど全く違った、むしろ色濃く対比するような内容でした。この作品では虎は成れの果てではなく、自立した強さの象徴でありテーマとしても雄大な自尊心が書かれています。物語は東南アジアの密林ではありますが、日本の街を生きる私たちにこそ深く問いかけてくる作品です。多くの人がこの作品を読んで自身の心に耳を傾けるべきだと感じました。私もぽん・ダヤンを大切にしようと思います。よい教訓に感謝します。
確かな文章力で書かれた物語で、静謐な世界を見事に描き出しています。
普遍的なテーマがめちゃくちゃ端正な文章で書かれています。絶対外さない感じです。
灰色の惰性に月明かりの如き啓示を照らされる読後感。
明治や大正の文豪が書いたと言われてもまったく疑わない程の完成度。何処をとっても表現が整っている。感動した。
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