金色の鳩

作者 西しまこ

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★★★ Excellent!!!

中学生の爽やかな心情を描いた短編です。
本作はご当地2022にもエントリーしており、鶴岡八幡宮の情景が細かく記されております。

小学校時代の仲間と初詣に行くことになった主人公。
そこに秘められた心情が、登場シーンからも溢れています。
頑張って選んだ服にも意味があり、微笑ましく感じると共に筆者の巧みな演出に感嘆しました。

大混雑の鶴岡八幡宮でおこるハプニング。
それが二人の距離をどんどん縮めていく様が印象的です。

因みに本作は『銀色の鳩』と対になった作品です。
こちらを読むとハプニングに秘められたエピソードも楽しめます。

おじさん世代には失われた清廉さと輝きに溢れた作品。
是非是非

★★★ Excellent!!!

短編なので内容は書けませんが、中学生の淡い初恋を描いた物語で、読んだ後、ただ純粋だった頃に戻ったような感じがしました。

文章がとても読みやすいこともあり、2人がこの先どうなって行くんだろうと気になっている内に、あっという間に読み終わってしまいます。

こちらは女の子の視点で書かれた物語になっているのですが、もう1つ『銀色の鳩』という男の子視点の物語があるので、そちらも一緒に読んでみてください。
男の子と女の子では、考え方が少し違うものなので、そこが面白いと思います。
オススメです!

★★★ Excellent!!!

 瑞々しい、淡い、清冽な初恋。
 主人公のドキドキする目線が初々しい。読んでる最中、読了後も、自然と笑顔になりました。
 ちょうど、星くんはどんな気持ちだったのかなぁ? と思ったところで、星くんサイドのお話しが。ありがたや──。「銀色の鳩」も、とてもオススメです。

★★★ Excellent!!!

主人公美月は、小学校のときの同級生数人と久しぶりに会って初詣へ行くことに。

星くんを意識して、着ていく服をぎりぎりまで悩んだりする姿がとても初々しく、可愛らしいです。違う中学に通う星くんに会うのが楽しみなのが伝わってきます。

参拝に並ぶ人の列で友達と逸れた星くんと美月ちゃん。そこから2人は少しずつ、お互いを意識しながら距離を縮めていきます。

文章は読みやすく、描写が丁寧ですぐに引き込まれました。
淡い恋心を抱く中学生の純粋な恋愛に、甘酸っぱさと胸きゅんをたくさんいただきました!✧︎*。

「金色の鳩」はもちろん、星くん目線の「銀色の鳩」もおすすめです!

★★★ Excellent!!!

本作は現代の日本を舞台として、淡い恋心に揺れる中学生の男女を描いた短編作品です。

小学校を卒業し、各々の中学に通うことになった主人公たち五人組。普段はLineで会話をしていましたが、鶴岡八幡宮での初詣を機に集まることになります。
しかし、参道のあまりの混雑に離れ離れとなってしまうのですが、それが思わぬ切っ掛けを二人に与えることになるのでした。

初々しさに溢れた作品ですので、中学生の甘酸っぱい恋を追体験したい方には特にお薦めです。

★★★ Excellent!!!

小学校で友だちだったみんなと、鶴岡八幡宮に初詣…。
あらかじめ決めていた服が子どもっぽいと感じて、美月はベージュのロングのスカートで初詣に出かけます。しかし、そのスカートは脚にまとわりつき、歩くのが遅くなった美月は人混みのなかでみんなとはぐれてしまいます。しかも、人が多すぎてLINEもTwitterもつながらない。ピンチ!
しかし、そこから、中学生になった美月のほのかな恋の物語が始まるのです。

最初の、服を選んでいる場面のリアルさ、そして何とはない色っぽさから物語に引き込まれました。そして、物語は、序盤の清新さそのままに終幕へと進んで行きます。
何より、情景も、主人公たちの気もちの描写も、美しさに満ちています。

「あのころの自分」に帰った気もちになれる物語です。お楽しみください。

★★★ Excellent!!!

なんという清々しさ…
なんという初々しさ…
可愛らしくて、いじらしくて、思わず一緒に赤面してしまいそうな甘酸っぱい瞬間。
大人になって思い出した時、きっと大切な日になるであろう一日。
切り取られた写真を見ているかのような、ノスタルジー。
ほんわかすると同時に、戻れないあの日を思い出してちょっぴり寂しくなっちゃうような、そんなお話。
きっと読む人や年代によって感じ方も違うのでしょう。
とても素敵なお話です!

★★★ Excellent!!!

仲の良い中学生の男女が初詣へ行く一日にスポットを当てた物語です。

恋愛に慣れていない中学生の初々しさや心情が丹念に描かれています。

情景描写も丁寧で、読んでいて中学生達が景色が目に浮かぶので、甘酸っぱい思春期の気分に浸りたい方にはピッタリの短編小説。

文章も読みやすいのでオススメです!

★★★ Excellent!!!

こういうものなのだろうと思います。

気になり出して、気付けば目で追っていて、話せると嬉しくて、笑いかけられれば舞い上がって…。

中学生くらいの初々しい恋心が、とても繊細に描かれています。主人公の気持ちになると、今夜はドキドキが続いて眠れないな…と思ってしまいますね。

爽やかで甘酸っぱい読了感のある物語でした。続編も読ませていただきます!

★★★ Excellent!!!

終止可愛らしい物語。日常というものがこんなに平凡で、穏やかだったのかということを思い出せるような、そんな優しいお話です。
美月と星の淡い恋愛模様や、中学生独特のアオハルにきゅんきゅんします。

読みやすい文体と、作者さまのお話の構成力が素晴らしいので、すぐに読み終わってしまいます。しかしながら、読み終えた後にほんのり胸の辺りがあたたかくなるような、そんな余韻が残る、素敵な短編小説です。

興味のある方は、ぜひ読んでみてください!

★★★ Excellent!!!

長く生きていれば
純愛たるものを
忘れてしまいがちである。

ふと、若き頃を思い出す。
恋心。
同じ物を持っていたり、
同じ色が好みだったり、
たったそれだけの事が
ドキドキさせたものだ。

初めて手を繋ぐ時の感覚は
恥ずかしさで躊躇ったりした。

そんな純愛を思い出させてくれる作品である。

この作者の作品には癒される事が多い、
それは、どの作品にも見られるようだ。

作者の優しが溢れている
「金色の鳩」
是非皆様も癒されてください。

★★★ Excellent!!!

あっという間に読めます。
文章量もさることながら、読ませる文章かつ、主軸が甘酸っぱく熟す前の恋物語なので野次馬根性がついつい出てしまいます。
年齢的に初詣等のちょっとした特別な日は、過ごす人が一緒でも、普段とは違う一面を見たり、見せたい、と思ったりする心理がとても見事に描かれている作品です。

ちょっとした特別な日をノスタルジックに思い出したい方にお勧めしたい作品でした!


★★★ Excellent!!!

 仲のいい友達同士で過ごす初詣の一日。その中で主人公の少女は、恋心を抱く男の子と一緒に過ごすことになります。まだ、お互いの気持ちは熟していませんが、微かに現れる恋心を初々しく描いています。

 だれでも一度は経験してきた幼いながらも大人だと思う時期。その時の思いが蘇るような物語です。