変わりゆく年頃の少女の、美しくほのかな恋の物語

小学校で友だちだったみんなと、鶴岡八幡宮に初詣…。
あらかじめ決めていた服が子どもっぽいと感じて、美月はベージュのロングのスカートで初詣に出かけます。しかし、そのスカートは脚にまとわりつき、歩くのが遅くなった美月は人混みのなかでみんなとはぐれてしまいます。しかも、人が多すぎてLINEもTwitterもつながらない。ピンチ!
しかし、そこから、中学生になった美月のほのかな恋の物語が始まるのです。

最初の、服を選んでいる場面のリアルさ、そして何とはない色っぽさから物語に引き込まれました。そして、物語は、序盤の清新さそのままに終幕へと進んで行きます。
何より、情景も、主人公たちの気もちの描写も、美しさに満ちています。

「あのころの自分」に帰った気もちになれる物語です。お楽しみください。

その他のおすすめレビュー

清瀬 六朗さんの他のおすすめレビュー672