答えや意味を求めすぎな私たちに対する大きな問い

人が植物に輪廻する世界をSFとして描いた本作。
人間も地球に生きる生き物の一つだということが頭でわかっていながらも実感値を持てない私たちに対して、改めて人と植物(自然)と共に生きるとは、人と植物の違いとは、私たち人が求める幸せとは何かなど多くの問いを投げかけると共に、言葉にできない気持ち悪さも残ることが逆説的に心地良くもある。
またSFとして描かれながらも、確度高く起こりうる未来としても考えられる本作から、私たちが今この瞬間の生きるということに対しての肌触りが否応なしに変わってくることも本作の魅力だと言える。