植物に輪廻する世界に心の安堵はあるのか

人が植物に輪廻する世界という強烈な印象に惹かれて拝読しました。

この作品を読んだうえで人が植物に意識を移すエミュレーションという行為をやりたがる方の気持ちはどんな思いってなんだろう?身体の自由からあえて不自由な植物になることで得られる感覚とはなんだろうというのが気になり考えていくと、彼らには心の安堵はどこにあるのだろうかというところでした。

この小説の世界のように人が死ぬと植物に還るということは人も自然の一部であり世界の理の一部でしかないという小さな存在であることを知った絶望があり、そこからの救済を自己の意思でできるということについてはこのエミュレーションという行為は理想なのだろうと理解しました。
そこからの選択肢としてミロクという世界が生まれることで世界の理の外に行けるという幸せを感じられるのだなと思いました。

感覚的な感想しかでませんが、非常に頭の中で新しい世界観をいただけたことに感謝します。