iPadで公募用原稿をつくる方法
カクヨムに投稿されている小説書きのみなさんの中には、公募にチャレンジされている方もいらっしゃると思います。
そこで必要なのが、「執筆した原稿の体裁を公募用にととのえる」作業。カクヨムで開催されているコンテストはカクヨム上で応募できることが多いですが、そのほかの公募では体裁が指定されている場合がほとんどです。
たとえば……
・拡張子は.txt / .docx / .pdf のいずれか
・A4サイズの紙に20字×20行で表記し、ページ番号をふる
などです。
基本的に執筆時はなにかしらのワードプロセッサソフト、たとえばWordや pages、一太郎などを使われている方が多い(もちろんカクヨムに直書きの人もいるでしょう)と思います。そこから、上記の体裁に変更するのが意外と手間なんだよなぁ、と思われている方も多いのではないでしょうか。
そこで、iPadで執筆した場合の公募原稿の準備の仕方について、方法をまとめてみました。
私は執筆にiPad純正アプリのpagesを使っているので、その場合の方法になります。
①拡張子の変更について
これはpagesに備わっている「書き出し」機能で簡単に行えます。
公募原稿は下記のおおよそ3つの拡張子で指定されることが多いと思います。
・.txt
→文字情報のみを保存できるファイル形式。文書のみ保存する場合に適している。
・.docx
→マイクロソフト社の文書作成ソフト「Word」の標準テキストファイル形式のひとつ。
→アドビシステムズ社の文書表示用のファイル形式。
いずれの形式でも、直接pagesから書き出すことが可能です。
「書き出し」をタップして、
・「.txt」で書き出す場合は「標準テキスト」
・「.docx」で書き出す場合は「Word」
・「.pdf」で書き出す場合は「PDF」
を選択すれば、書き出すことができます。
②体裁の変更について
①で紹介した拡張子の変更のみで応募できる公募もありますが、たいていは体裁も指定されています。しかしながら、pagesはこの体裁の設定機能がすこし物足りません。具体的に言えば、行数や1行の文字数の設定ができません。これは公募原稿にとっては致命的。なぜなら体裁指定のほとんどはご存知のとおり行数と1行の文字数が指定されているからです。
なのでわたしは、pagesで作成した原稿を、別の「縦式」というアプリを使って公募用にととのえています。
※「縦式」アプリを紹介したエピソードはこちら↓
https://kakuyomu.jp/works/16817330651250003038/episodes/16817330651250332655
こちらのエピソードでも紹介したとおり、基本は縦書きのテキストエディタですが、書き出し時の設定がかなり細かくできます。さきほど例示した「A4サイズの紙に20字×20行で表記し、ページ番号をふる」といった体裁も簡単に設定可能です。
◆A4サイズの紙に20字×20行で表記し、ページ番号をふる(最後にPDFで書き出し)際の公募原稿のつくりかた
1.pages (や、その他執筆しているテキストエディタ)から小説本文のデータをコピー、縦式の新規文書にペーストする。
2.縦式の「書き出し」アイコンをタップする。
⒊各設定を下記のとおりに変更する。
・「ファイル設定」は「PDF」を選択
・「用紙設定(縦書き)」は「A4用紙 横向き 297×210mm」を選択
・「1行文字数」を「20」に設定
・「1ページの行数」を「20」に設定
・「フォント」は「ヒラギノ明朝 ProN W3」を選択
・「フォントサイズ」を「12.5pt」に設定
・「行間」を「15.0pt」に設定
・「上余白(天)」「下余白(地)」を「60mm」に設定
・「内側余白(ノド)」「外側余白(小口)」を「40mm」に設定
・「ページ番号」を有効に設定
・「ページ番号位置」を好きな位置に設定
※他の項目はデフォルト設定
⒋「完了」をタップし、ポップアップにて「PDFを作成」をタップする。
⒌保存先を設定して保存する。
⒍実際にPDFファイルを開いて体裁を確認する。
以上の方法で、私は公募原稿を作成しています。
iPadで公募原稿を作成する際にひとつ弱点があります。
それは、「.docxの拡張子で細かく体裁設定するのが難しい」ということ。どうしてもiPadはマイクロソフト社のソフトウェアと互換性がよくないので、もし上記のような希望があれば「Word」のアプリをダウンロードして課金するか、別のパソコンを準備して体裁設定だけそちらで作業するかなどが必要になります。なのでiPadで公募原稿を応募する際は、なるべく.txtや.pdfの拡張子で応募するのがいいと思います。
「iPadだと公募原稿の細かい設定に苦労しそうだなあ」と思われていた方は、ぜひ参考にしてみてください。
iPadで執筆するようになったらメチャクチャ捗った話。 高村 芳 @yo4_taka6ra
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