論争されて初めて完成するエッセイ

 タイトル、サブタイトルのとおり、かなり論争を招きかねないヒリついた内容を取り扱っているエッセイです。
 しかしながら、こういったテーマが投げ入れられることによって、稀有な考える機会が生まれます。読んで「筆者はこう考えているんだな」と受け取るだけでなく、更に「自分はどう考えるか」まで広げることで、このエッセイは完成するものだと思いました。

 ちなみに余談ですが、私は障害者を作品に登場させることは反対ではありません。
 それこそ異世界転生ものではトラックによる交通事故が多数登場しており、ミステリーにおける殺人事件は枚挙に暇がありません。障害そのものではありませんが、それによって傷つく人がいるかもしれない……という意味では近しいものだと思います。また近視や遠視で眼鏡をかけている登場人物も、軽度ではありますが視覚障害者の一種でしょう。それらをすべて排斥できるかといえば不可能だと思いますし、しなければならないとも思いません。
 創作物はすべからく、希望と絶望を与え得るものです。無論、それゆえ何事にも細心の注意を払う必要はありますが。

 これを読まれたあなたは、どのように感じたでしょうか? レビューやコメントで積極的に発信してみてください。

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