概要
片想いのお姉さんが危険で黒い仕事をしてた
世間を騒がせている怪盗集団『かたゆでたまご』は、いまどきにしては珍しく予告状を送り付けては警察と対峙し、なのにその尻尾すら掴むことができない謎多き集団だ。
俺が警察官になって初めての大仕事は、とある美術品を『かたゆでたまご』から守ることだった。
闇に紛れてしかし大胆に突撃してくるやつらの手がかりを、俺がかすかなりとも必ず掴んでやる――俺はそう息巻いて現場に臨んだ。
警報鳴り響く真夜中の美術館。
いざ対面した一人の『かたゆでたまご』が、月明かりに照らされた俺の顔を見たとき、息を呑むように顔を歪めた。
「た、たくちゃん……?」
俺を唯一『たくちゃん』と呼ぶのは、小学生の頃からずっと憧れている、かつて隣家に住んでいたお姉さんだけだ。
なのに。だけど。そんな、まさか!
手に持っ
俺が警察官になって初めての大仕事は、とある美術品を『かたゆでたまご』から守ることだった。
闇に紛れてしかし大胆に突撃してくるやつらの手がかりを、俺がかすかなりとも必ず掴んでやる――俺はそう息巻いて現場に臨んだ。
警報鳴り響く真夜中の美術館。
いざ対面した一人の『かたゆでたまご』が、月明かりに照らされた俺の顔を見たとき、息を呑むように顔を歪めた。
「た、たくちゃん……?」
俺を唯一『たくちゃん』と呼ぶのは、小学生の頃からずっと憧れている、かつて隣家に住んでいたお姉さんだけだ。
なのに。だけど。そんな、まさか!
手に持っ
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