ファミコンという言葉に懐かしさを感じる人たちに送る大人のハッピーエンド

 大人の恋愛小説です。それも中年になってからのハッピーエンドです。

 物語は、主人公の子供時代から始まります。ファミコン全盛期というのは、現代から考えると古い時代ですが、しかし思い出はずっと新鮮なまま残るわけです。

 そんな瑞々しい子供時代に、主人公とヒロインはファミコンを通じて交流が深まっていきます。

 しかしお互い子供ですし、生活環境が違いすぎて、恋愛に発展することはありませんでした。

 ですが物語は終わりません。主人公とヒロインが大人になってから、もう一度物語が動き始めます。

 両者ともに、順風満帆の人生ではありませんでした。

 しかし中年を迎えてから、まるで失われた時間を取り戻すかのように恋愛が成就することだってあるんでしょう。

 ビターでありながら、焼いた砂糖のような甘さも残る恋愛小説をどうぞお楽しみください。

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