この話を読んでも、太郎くんを呼んではいけません!もし呼んだらアナタは・

価値とは、相対的であり、主観的であり、そして観念的なモノ。
もし、値段がつけられたら、それは数字であるために客観的であると勘違いするが、違うのだ。
その数字は、あくまでも観念的なモノなのだ。
株価を見ると、それが良くわかる。
あんなのは、相対的評価と観念的な思惑で出来上がった変動する数字にすぎない。
価値に、絶対的なモノなどないのだ。
命の価値?
そう、命さえも、そうなのだ。
殺し合っている兵士たちが戦争をしている敵国の兵士と味方の兵士との命の価値が同じだと言えるだろうか?
自分の愛する者や多くの命を残忍に奪った極悪非道の殺人犯と愛してやまない者の命の価値は同じと断固として言えるだろうか?
すぐにでも殺せるアリや蚊やその辺の虫たちの命と人間の命が等価値だと思う人は何人いるのだろう?
食べるために繁殖させられている、あるいは賭けの対象になっている、あるいは投機の対象になっている、あるいは実験用として生かされている生物たちと人間の命が等価値だと本当に思っている人は何人いるのだろうか?
この話、単なるホラーに非ず、人間の欲望、傲慢、妄執、悲哀(たぶん)などを鋭く描いた作品である。
主人公のココロはどうなってしまうのだろうか?
この話の結末は如何に?
ぜひ、話の行く末を読んで確かめて頂きたいと思います!

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