かじかむほど冷たく、畏れをなすほど美しい。

炎に焼かれて灰の中から再び蘇る不死鳥……本作では雪の中から蘇ります。氷に閉ざされた彼の城は、まさに氷牢。
蘇った不死鳥、名は紫蘭。嵐の被害に遭った村の調査をギルドから依頼され、風が止まったその村を訪れた。そしてこの世界に欠かせない「竜」について触れることになる。

短い文字数の中にも独自の感性と世界観がキラリと光る作品です。何度も雪の中から蘇る紫蘭の狂気が最後に垣間見えたような気がします。底冷えするようなほど美しい始まりに、きっとあなたも惹き込まれるはず。ぜひご一読ください。

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