震動

 『声』の持つ可能性を負の方向(※誉めている)から突き詰めた傑作。どんでん返しも用意されていてバランスもいい。

 閉塞気味な若者の心境を端的に描くことが、歌手や楽曲そのものの旋律と重なっていく筆致は見事である。

 本作は現代社会でしか生まれようがなく、現代社会がどう変わろうと一定の支持を集め続けるだろう。

 必読本作。

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