これは小説で良かった。あまりにリアルでビックリ

ご主人に先立たれ、家業の駄菓子屋をたたみ、娘も手を離れて、寂しい独り暮らしの老婆が終の棲家で可愛がったものはAIドッグ「ゆめちゃん」
まず、この発想がユニークで素晴らしい。
　
何処かで見たようなCMが思い浮かび、あまりの見事な描写に笑いを誘われる。
ところが、ストーリーの展開は意外な世界に突き進み、ビックリしてしまう。
老婆の被害妄想が進み、ゆめに吹き込む周囲の人々への恨み節の数々。いやあー、これは小説で良かった。巧みな情景描写と共に読んでいてゾクッとする恐怖に襲われてきました。

短編作品ながら、現実世界を見据えた実に恐ろしいホラーだと思います。ありがとうございました。