すごく応援したくなるデスゲーム

人類滅亡後の文明の崩壊した世界。AIはクローン技術によって人類再生計画を実行に移す。生み出された人は素材を集め、それをAIが加工して生活に必要な物や新たな人の生産に使う。
そして、役に立たないと判断された人は殺処分されて素材としてリサイクルされる。

そんなディストピアな箱庭ゲームを楽しんでいた主人公がその記憶を持ったまま、ゲームそっくりの世界に生産される。……最低レア度の量産型として。

AIが生殺与奪の全権を握るディストピアで、真っ先にリサイクル対象になりそうなスペックの主人公は、AIから処分対象と判断されないようにすっごく頑張る。

個人的には参加者が殺し合うデスゲームは苦手ですが、仲間たちと知恵を出し合って協力し合いながら皆で生き残る道を模索するこういう話は大好きなのでつい応援したくなります。

一応、ジャンルとしてはゲーム内TS転生に一番近いのかな、と思いますが、サイバーパンクらしい世界観と心理描写、デスゲーム故の理不尽さとリサイクルへの恐怖はサバイバルホラーに通じるものがあり、一概にこういうジャンルと定義するのは難しい作品です。

ただ一つ言えることはとても面白い作品なのでSF好きなら是非とも読んでほしい。







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