魔法の素質がない落第者の皇太子と、愛憎渦巻くヒューマンドラマ。

第1部第1章読了時点の感想です。

古典的宮廷ヒューマンドラマと現代的ファンタジー要素を融合させた、愛憎相半ばする登場人物の人間関係に焦点を当てている硬派な作品──というのが僕の第一印象です。

緻密に練り上げられた設定と世界観、そして個性豊かな各人による群像劇の今後に期待を持たせるような内容となっており、目を見張るものがあります。

現時点(5/19)でまだ第1部が完結していない様子から見ても、ストーリーの進行は非常にゆっくりとしているようで、個人的な意見ですが、登場人物の名前、作品の諸設定、個々の関係性などを覚えるのが精一杯で、作品自体の方向性(最終目標)が何処に設定されているのかが分かり辛いと感じました。

豊富な語彙と宮廷ドラマへの造詣の深さが感じられる物語は、一読の価値ありです。文学的見地からも非常に参考になるので、今後も読み進めさせていただきます。

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