メタ情報を持った転生者てんこもりでひき起こす世界大戦戦闘奇談?

 舞台は現世でいうところの20世紀初頭のWW1が終わり絶不況のどん底で喘ぐ敗戦国ドイツでちょび髭ヒューラーが国民の支持を集めドイツ政権奪取に成功、国内経済の立て直しに成功し、その勢い増すころのWW2勃発前の欧州から始まる、多次元世界における現世とは異なる異次元?異世界?における大戦記。
 ふつうの大戦記と異なるのは、この世界・・・前世における記憶、技術情報・・・いわゆるメタ情報というやつを持った転生者が、あちらこちらに数多在り、それぞれの持ったメタ情報を基にこの世界でやりたい放題、技術革新、兵器開発、外交戦をやって、現世における史実と異なる戦いを繰り広げる大戦記という点。
 いやぁ、現次元・現世世界を牛耳る2大大国鬼畜米ソの化けの皮を剥ぎ、その腰ぎんちゃくの亡命フランスを晒し物にし、この世界線ではさらにコケ降ろす痛快戦記。
 作品の中に出てくる兵器装備も戦闘兵器好きの者にはたまらない一品?(笑)
 また、ところどころにちりばめられ、光輝くシュールなギャクが秀逸!d(^▽^
 人倫に悖る悪辣非道な行為を行い、謀略策謀巡らし、情報戦を展開、相手をコケ降ろし世論を誘導、持てる戦力で利権権益を得た米ソを皮肉る痛快戦記。
 現世世界でのできごとの裏側が透けて見える?かのよう・・・(苦笑)
 また、作品の中での登場人物についても、実在した人物が数多く登場し、活躍することから、興味があれば調べてみると、どういった人物で何をやった、功績を遺した人なのか解り、作品のなかでの活躍がどういった意味を持つものなのか理解できて、さらに作品を面白く、視野・視点をひろく拡げて読むことのおもしろさを教えてくれるものと確信する。
 一読しただけでは、ふ~ん。登場人物の功績を調べ、理解した上で、何度でも読み返すことで、隠されたシュールなウィットに富んだ暗号をみつけ、解読して、おもわずニヤリとできる作品。