これぞ、まさに超越者のたわむれ

普遍的な異世界ファンタジーで神や悪魔は頻出します。しかし、それらの作品群で、果たしてどれほどの作品が人間、神、悪魔との関係性を適切に表現できているでしょうか。多くの作品はそうなっていないでしょう。

それはなぜか。人知を超えた存在を人間の視点で語ろうとするからです。この作品は人間、神、悪魔よりも高次の存在、すなわち超越者の視点に立つという全く新しいアプローチで創作された、実験的かつ独創性の高い作品です。

カドカワBOOKSファンタジー長編コンテスト中間選考突破作品であり、品質は保証済み。普遍的な異世界ファンタジーの題材も視点を変えれば、こんなに面白くできるのかと気付きが得られました。

論理的で可読性の高い文体は唯一無二性があります。それによる超越者のたわむれの表現が秀逸であり、ある種の爽快感すら感じることでしょう。

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