fragment1 : SI0702_MISUMARU7489090024.lflog

〈Start At Server〉

$id = 'Sorath'

$project = 'Hisome'

$owner = 'Stella'

$alter_ego = 'Lilac'

-------------------------------------------------------------


SI(M):おいし~。ふふん、学校帰りの買い食いって地味に憧れてたのよねえ。


AAA:確かに美味しいけど、セレマの妹さんがすっごい睨んでるぜ。大丈夫なのか?


SI(M):あはは、大丈夫、じゃないかもだけどまあいいっしょ。無駄遣いだって怒られるとしても、私は今が大事な人間ですから。


MI:おいこら、お金だって大事なんだぞ。僕らが学校に行けるのも裕福に暮らせているのも、全部お父さんのお陰なんだ。そんな大事なお金を無暗に使いやがって。


SI(M):ふぅ~。はい、あーん。


MI:うがっ! ひょっとっ、いきないものふっこむな!


SI(M):はいはーい、行儀悪いから、よく噛んで飲み込んでから喋ろうね。ハム君も見てるわけだし?


AAA:小さな口に突っ込むから栗鼠りすみたいになってて可愛いね。うん、良いと思うぞ。


MI:よふない! みんな! んぐっ……おいしいな。


OCA:アムレートったら、行儀悪いなあ。毎回お金使い過ぎてうちに借金してるの、忘れてないよね。


SI(M):ね、美味しいでしょ。たこ焼きみたいだけど全然違って面白いよね、明石焼あかしやきって言うらしいよ。明石が何なのかはわからないけど、昔の地名とかかな。


AAA:ごめんって、まあオフェリアも食べてみなよ。卵焼きにタコが入ってる感じでまじ美味いから。ほら、口開けて。


OCA:なんか……恥ずかしいなあ、ええけど。


RA:ちょっと違うんだなあ、お嬢さん。明石ってのは旧時代の日本発祥の名産品でよ、明石玉っていう装飾品から来てるらしいぜ。


SI(M):へえ、まあカルパには過去の歴史上に存在するほぼ全ての文化が集積されてもんね。まだまだ知らないものが沢山あるってことかあ。


RA:実はさ、この俺の名前もアカシなんだよ、見つけた瞬間に運命を感じちまって、趣味で店も開いちまったってわけよ。あとな、明石焼って別名は玉子焼たまごやきって言うから、そこの坊主の表現は言い得て妙だと思うぜ。


AAA:坊主すか……でも、料理なんてあんまり興味なかったけど、この小さくて丸いのにも色んな歴史が詰まってて面白いもんだな。な、オフェリア。


OCA:な、じゃないけど……確かに、美味しいけどね。今度、うちも作ってみよっかな。もちろん、アムレートにも手伝ってもらうんだから。


SI(M):そういえばおじさん、この明石焼、八個って書いてるのに十二個も入ってるけど間違えてない?


RA:ああ、いいのいいの。お嬢さんたちが可愛いからサービスしてやったのよ、皆んなで仲良く食べな。


AAA:ちょっとおじさん。俺は八個のままなんだけど、これって差別じゃない?


RA:良いじゃねえか、細かい男はモテんぞ。


OCA:なに言ってるんですか! アムレートはモテモテなんだよ⁉ こんなののどこが良いかわからないけど、やたら女子に人気なんだからね!


RA:お、おうそうかい。そりゃあ悪かった……。


MI:オフェリア、落ち着いて。


SI(M):そうそう、一人じゃ食べきれないし私のも食べて食べて、ほらほら。


OCA:……まあ、貰うけど。うん、美味しい。


AAA:騒がしい奴だなあ。そういえばおじさん、向こうにたこ焼き屋もあったけど、俺ってたこ焼きも実は食べたことないんだよね。やっぱりあれも美味しいのかな。


RA:はあ、あいつのたこ焼きか。悪くはない、俺の明石焼には及ばねえけどな。というか、あいつ俺の弟なんだよな。


AAA:ええ、まじで。兄弟揃って屋台を開くって思考が似すぎだろ。


RA:いやいや! あいつ、俺と同じアカシのくせに明石焼が嫌いでよ、明石焼はたこ焼きのパチモンだとか抜かしやがるからいっつも口論になるんだよ。俺は明石焼こそ至高だと思うんだが、坊主たちもそう思わんか。


AAA:いや、俺たこ焼きの味とか知らないし……。


OCA:どっちもそれぞれの良さがあるということで良いんじゃ?


RA:いやいや、男には譲れないものってのがあるのよ。明石焼は俺のソウルフード、つまり魂そのものみたいなもんだから譲れないぜ。


MI:へえ、男ってやっぱり馬鹿な生き物なんだな……良く解った。


SI(M):あはは……流石にこれは極端な例だと思うけど、ある意味仲が良いってことなのかも。喧嘩するほど仲が良いって言葉もあるし。


AAA:そういえばさ、セレマとミノリちゃんって喧嘩することあるの。


SI(M):あんまりないよ。


MI:毎日あります。


OCA:一発で矛盾しよったね。うちらも口論って意味では毎日かも。


AAA:ふむ、つまり兄弟姉妹というのはある程度の喧嘩はするものってことか。まあ、俺らも仲は良い方だしな。風呂に入るときも寝るときも一緒だし。


OCA:まあ、普通だよね。


MI:いや、それは仲が良すぎるような……というか、兄姉けいしが妹に迷惑を掛けているのが原因だろ。


SI(M):いやあ、妹がもっと心を広く持ってくれないからだよ。私は喧嘩なんてするつもりもないし。


MI:は? 明日から自分で起きろよ。


SI(M):ごめんなさい調子に乗りました。


AAA:やっぱ面白いなこいつら、今後も楽しませてくれそうだわ。


OCA:はあ、なんか騒がしくなりそうやなあ。


RA:なんかわからんが、子供が元気そうで何よりだ。気いつけて帰りなよ。


-------------------------------------------------------------

$exit





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

wille: meines = 夢乃陽鞠 @konohaneko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ