紺野の求めていたもの

純文学ということで、色々と考察できる部分があり、興味深い一作となっています。
疎外感や孤独感の中で亡くなった友人・紺野が求めていたものって結局なんだったんだろう、そもそもどうして紺野は亡くなってしまったんだろう。優しそうな両親が居て、写真もそうだけど、何かと器用なタイプっぽくて、友人もいるのに。
赤く輝く溶鉱炉に魅入られた彼は、その写真を「遺影」として主人公に残す。
あこがれの初恋相手であるあやめのことを、主人公は「紺野にとっての溶鉱炉と同じ」と表現しているけれど、彼は結局物語の最後にあやめを手に入れている。本当に同じだったのかな? 
とか。

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