いま、とりあえずの最終回を見届け、幸せな気分に浸っています。
最初から最後まで、本当に良質なドラマでも観ているかのような脳内再生に、日々、ドキドキしていました。
この物語の主人公である、日下葉那さんが、許嫁の父親に恋をしてしまうことにより、波乱めいた日々を過ごすことになるのですが、そんな彼女の元に現れたのが、息子の霧崎夭輔さんで、父親と良く似た夭輔さんから、愛の告白を受けることになって·····
もう、これだけでドキドキしませんか?!
うまく書けませんが、ここから先は、2人に会いに行ってご確認下さい!
決して、期待を裏切らない。
ドラマを観ているかのように脳内再生される文章と台詞───。
二人の息遣いが、想いが、切なさが。
きっと、あなたにも伝わると断言できます。
ちょっぴり大人な、恋愛小説を読みたい方。
本当にお勧めしたいです。
あぁ、ほんとに素敵な恋愛小説でした·····
名家の令嬢である日下葉那が恋をしたのは許嫁の父親。彼を追って上司と部下の関係になったものの、彼女はテロに巻き込まれて怪我を負ってしまう。そこに現れたのは元許嫁で葉那が恋する霧崎真次の息子、夭輔。そして葉那は真次の代わりに夭輔と恋人契約を結ぶようになる――
と、なんとも設定から心惹かれる本作。序盤は夭輔を冷たく突き放す葉那と、狂おしい程に彼女を愛する夭輔という一方通行な関係が続きます。はじめは夭輔に対して一切のデレを見せない葉那ですが、物語が進むに連れて徐々に二人の関係性がわかってくると、印象がまた少し変わるかもしれません。
どこまでも一途に愛してくれる夭輔の姿に次第に心惹かれていく葉那。だけど、上流階級にいる者ならではの障壁や、真次への想いが二人をなかなかゴールへと導いてくれません。
睦みごとのシーンは官能的で艶めかしく、二人の仲を引き裂くような展開は読者をハラハラさせてくれます。
甘酸っぱい初恋のような物語ではなく、ほろ苦くそして甘い大人の恋物語。
代わりでしかなかった存在が、次第に無くてはならない存在になっていく過程を、美しい筆致とともに堪能していただければと思います。
ゆっくり、ゆっくり、読ませて頂いていたのですが、やっと読了出来ました。
名家のお嬢様である葉那は、一回り以上も年上の男性に想いを寄せていた。だが、その男性には妻子があり、ある事件をきっかけにその男性の息子とある契約を結ぶ所から物語は始まっていきます。
この物語の素晴らしい所は沢山あるのですが、何よりも特筆すべき所は作者様の物語の展開を作り上げていく巧さだと思います。先の全く読めない展開にハラハラ、ドキドキと、読み手側に何度も感情の波を起こさせるその筆致に脱帽致しました。
ただ甘いだけではなく、ほろ苦い、大人なラブストーリーに読み進めれば読み進める程に物語に惹き込まれていく感覚は、長編のドラマをみているかのようでした。
大人のほろ苦い恋物語を求めている方には心からおすすめ出来る作品です!
ビターチョコレートなのではないか、と錯覚してしまうほどに、むずがゆくて苦しくて、でも大好きで……なんていう、甘くて苦い恋愛をしたことはあるでしょうか。
初恋がいつであれど、初々しい青春の延長戦上にある甘酸っぱい恋愛とは、大人になれば、おさらばすることが多々あります。
小説ではやはり「甘酸っぱい」恋愛ばかりが描かれる傾向にあります。
でも、そんな「ありきたりな」恋愛から一皮むけ、少しだけ成熟した恋愛を魅せてくれる本作。
大人でありたい、でもあのころのような輝きがほしい。
愛したい、愛されたい。尽くしたい、尽くされたい。本気であるからこそ、胸に燃え滾る熱情のひとつを、手渡してみればいいのでは……。
——と、大人でさえも悩み、苦い味を舌に味わいながら甘汁の愛を求めているのです。
そんな、大人のための「ビターラブ」な一作です。
心の駆け引きと、感情の揺れ動きにゆさぶられる良作。
ぜひ、ご一読を。
大人のビターな感じの恋愛ものです。なんというか「甘いだけ」の恋愛が好きな人は読まない方がいいかもしれないですね。あ、あと、普通にしていれば「勝手」にモテってしまう「恋愛」ものが好きな人にもツライかも。
そうなんですよね。「恋愛」って本来は「こういう」ものだよね!という「恋愛」の「酸い」と「甘い」を思い出させてくれる一作だと私は思っています。
設定はちょっとヤヤコシイですし、それが、また面白かったりするのですが、でも、この物語の「面白さ」と「素晴らしさ」の根幹はそこではないのです。
すべてを投げうってでも「好きな人」と一緒になりたい。でも「プライド」や「環境」や「お互いへの気遣い」がそれを「容易」にさせない。でも、だからこそ、「本当」の自分の気持ちを確信できる。相手への気持ちを確信できる。そんな「本物」の「本当」の恋愛話なんですよ、このお話。そして、こういう話は、私の「大好物」ですw
ということで「異世界もの」の「チョロイン」に飽きた人なら絶対にわかる「本物」の「恋愛」ストーリー。是非、手に取って読んでみてくださいね!
名家のお嬢様、日下葉那が恋する男性の息子である霧崎夭輔と恋人契約を結ぶ物語。
主人公、葉那はお嬢様なのですが努力して恋する男性の部下になるなど、身分だけの女性ではありません。
内面に秘めた強さと気高さに好感が持てます。
葉那と恋人契約を結ぶ霧崎夭輔、彼は葉那の意中の男性の息子(!)です。
物凄い関係性だな、と思わせられる設定にまず驚きました。
夭輔は葉那を愛していますが、葉那さんの気持ちを尊重し無理矢理に関係を持とうとしない誠実さ、控えめさがあり魅力的な男性に描かれています。
この二人が『恋人契約』を結び、仮初めの恋人として付き合っていくという設定が面白いです。
作中での会話や描写もお洒落ですし、心理描写が丁寧に描かれていて二人に感情移入してしまいます。
少しドキドキする展開もあって二人の関係に目が離せません。
大人の複雑な恋模様をぜひご覧頂きたい作品です!
年上の男性に恋をしたお嬢様葉那と、彼女に熱烈で一方的な思いを寄せるその息子との恋を描いた物語です。
葉那は蝶よ花よと育てられた世間知らずのお嬢様ではありません。愛する人のそばに行くためキャリアを積み、政界の要人である彼の部下に上り詰めていくバイタリティある女性なのです。お嬢様気質の気高さと、男性に対する初心さ。このアンバランスがとっても素敵で読者の心を鷲掴みにします。
お相手の男性は何を考えているのか分かりにくい無口な男性・・・と思いきや葉那にデレデレでなんとか振り向かせたいと躍起になる。そんな姿が素敵。
物語は二人の心理描写を丁寧に描きながら進んでいきます。
心の距離は限りなく近付いたり、離れたり。お似合いの二人だと思うんですけど、すれ違う二人にヤキモキさせられてしまうのです。
大人の雰囲気漂う恋愛小説。とは言え、過剰過ぎる性描写はありません。上品な大人の恋愛にドキドキしたい方におすすめです。
名家のお嬢様である葉那は幼少期、一回り以上年上の男性に初恋をします。しかし相手は妻子ある男性でした。
葉那は彼を追いかけ続け、やがて上司部下の関係になるのですが、思いは通じません。
そんなある日、葉那はとある事件で、初恋の相手の息子であり同級生でもある夭輔と再会します。ある条件の下、二人は仮初めの恋人契約を結ぶこととなるのですが……。
そんなきわどい恋愛事情から始まる物語。
大人の駆け引き、大人の関係が描かれるのですが、主人公が名家のお嬢様だけあって、どこか上品さも漂う作品です。人物の描き方はもちろんのこと、言葉選びのセンスが素敵で、文字から品の良さが滲み出ているのだと思います。
きわどいのに上品。この匙加減は本当に素晴らしいです!
とにかく尽くす夭輔と、徐々に心を許していくけれど素直になれない葉那。その心理を両面から描いているので、気づけば二人とも応援したくなっているはずです。二人の駆け引き、じれじれします。
ドキドキしたいオトナの皆様、ぜひご一読ください!!
その恋はきっと、幸せにはなれない。主人公の初恋は、そう言われる類のものである。それでも手を伸ばそうとして、その手を掴んだ人は。
どこか綱渡りをしているような、そんな緊張感も孕みながら、物語は進んでいく。これぞまさに大人の駆け引き、子供には出来ぬものだろう。
反して彼らの青春時代はどこかコミカルでもあり。過去と今と、感情は揺れ動く。
代わり、であった。代わりにして、代わりになった。そんなふたりの行く末は一体どうなるのだろう。
素直なような、素直でないような。我慢強いような、そうでないような。けれど恋をした人間というのは、そういうものなのかもしれない。
ぜひご一読ください。