【「ギリシャ」という言葉に惑わされるな!】愛と陰謀が渦巻く剣と恋の物語

『ギリシャ物語』というタイトルを見て、私は思いました。
「映画で見た阿部寛さん主演の<テルマエ・ロマエ>と同じ世界が舞台の物語だ!」と。

不正解です。<テルマエ・ロマエ>は古代ローマのお話です。
こんな知識レベルでも、まったく問題なく物語をお楽しみいただけます。

当時のギリシャの社会背景などは、物語と共に丁寧に説明されますので、肩肘張らず、構える必要は一切ありません。
読者は、舞台となる古代ギリシャの世界へただ身を投じれば良いのです。
そこに待っているのは、都市国家間の軋轢と陰謀、敵都市へ逃れる美しき逃亡者、その追跡劇、そして運命の出会いと身を焦がす恋…
そのすべてを本城先生は丁寧に描写されていますので、臨場感や緊張感、そして胸の高鳴りが文面からひしひしと伝わってきます。

私が好きなのは、アフロディア姫です。
初登場シーンは、正直「姫」の概念が覆されました。しかし、読み進めていくうちに、天真爛漫なだけでなく、自分の気持ちに素直過ぎるほど正直な姿に惹かれていきました。

ジャンルは「歴史・時代・伝奇」ですし、タグにも「戦記」「ミリタリー」「剣」という言葉が設定されていますが、同時に『万人向け』とあるように、特に女性にオススメしたい作品です。
古代ギリシャの恋物語、とてもステキですよ。

興味が湧きましたら、まずは読んでみましょう。
そこには、胸躍る古代ギリシャの世界が待っています。

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