短編らしいシンプルな構成ですが、印象的なシーンがいくつもあって読後にその風景が刻み込まれる、そんな作品です。最後のシーンも良かった。このまま続編に突入してほしいと思えるような一作でした。
できるだけ人が傷つかず最後には救われるような、平和な少女漫画みたいな優しい世界をお話にしたいと思っています。 ◆2023年9月 カドカワ読書タイム短編児童小…
願わくば 花の下にて春死なむ その如月の望月の頃願うことならば二月の満月の頃に満開の桜の下で死にたいものだ。そう謳われたように、古の時代から慕われてきたであろう古木の桜。その中で眠るものは、…続きを読む
一言で紹介すると、妖混じりの時代劇でしょうか。風来坊の粋な様と勧善懲悪のわかりやすいシナリオ。風景や物語の肝である桜が脳内で鮮明に広がるような描写。まさに「風情がある」と思える短編です。…続きを読む
本当に好きな作風でした!怪しく悍ましく、けれどもどこか哀愁の漂うキャラクター達。粋、雅、そして風流という言葉すべてが清十郎にあてはめられていて、その心意気に飲み込まれてしまう程です。文章もその…続きを読む
精悍にして偉丈夫、粋な風来坊の榊清十郎は、ある時ふらりと桜の大樹に立ち寄る。そこに気配なく女が現れ、樹上へ登るよう彼を促すが、その真意やいかに……? 時代系作品の文体でありながら読みやすく、さ…続きを読む
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