六月の花嫁は龍を恋慕う

少女「咲夜」の住む村では、毎年六月に神送りという生贄を捧げる儀式が行われていた。
幼少の頃から人の心や感覚を気取る異能を持っていた彼女は、家族や村人から気味悪がられ生贄に選ばれてしまう。
食糧も水も無い社で次第に弱っていく彼女。しかし次に目を覚ましたのは龍や虎の血を引く美しい人々の住まう世界で――？

触れれば他者を爛れさせる逆鱗という障りを持つ龍人「白麗」と、異能故に人と直に触れ合う事を躊躇う花嫁「咲夜」の恋奇譚。


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（登場人物紹介）

咲夜-さくや-
ヒロイン。人に直接触れるとその人の心や感覚を読み取る異能を持つ。
正し一言一句思考を読めるというものではなく、もっと曖昧な精度。
異能のせいで生贄に捧げられ、異世界である「彼岸」で白麗の花に選ばれる。…続きを読む