青よりも群青な、青春日常アドベンチャー!

主人公、川越瑞稀はちょっと口の悪い女子高生。彼女が通う花菜蔵高校は、高偏差値の公立校。
そこで出逢った田所琇との関わりによって、瑞希の心情が変化していく。

一人称視点で紡がれる心に刺さるような言葉の嵐に、ページを捲るたびに巻き込まれていく感覚は、まるで目の前に登場人物たちがいるようで、とてもリアリティがあります。

確かに口は悪い瑞希ですが、そのストレートだったり、回りくどかったり、動揺したりする心情に、読んでいる側も一緒に考えさせられる、そんな巧みな文章です。

また、他の登場人物たちもかなり個性的。勝手に彼女ら、彼らの姿を想像して、気付けば目の前でわいわいする風景が見えてきます。

群青の色言葉は
「個性・理想・向上心」
「周囲を飲みこむ魅力の持ち主」


青春の青とはまた違った、クセの強い今作、ぜひとも読んでみて下さい!