主人公、川越瑞稀はちょっと口の悪い女子高生。彼女が通う花菜蔵高校は、高偏差値の公立校。
そこで出逢った田所琇との関わりによって、瑞希の心情が変化していく。
一人称視点で紡がれる心に刺さるような言葉の嵐に、ページを捲るたびに巻き込まれていく感覚は、まるで目の前に登場人物たちがいるようで、とてもリアリティがあります。
確かに口は悪い瑞希ですが、そのストレートだったり、回りくどかったり、動揺したりする心情に、読んでいる側も一緒に考えさせられる、そんな巧みな文章です。
また、他の登場人物たちもかなり個性的。勝手に彼女ら、彼らの姿を想像して、気付けば目の前でわいわいする風景が見えてきます。
群青の色言葉は
「個性・理想・向上心」
「周囲を飲みこむ魅力の持ち主」
青春の青とはまた違った、クセの強い今作、ぜひとも読んでみて下さい!
主人公はごく普通(ちょっとヤンキーちっく)の高校1年生の川越瑞樹ちゃん。
序盤はまるでラブコメのような走り出しで、文章に勢いもメリハリもあって、ニヤニヤしながら読み進めました。
エピソードごとに、情報量や文章量が多く、混乱するかと思いきや、田所君の鮮やかなロジックと、瑞樹ちゃんの突っ込み型心理描写のお陰で、混乱する事はありませんでした。
学園物なので、登場人物も多いですが、キャラがしっかり立っていてこちらも混乱はありません。
すっかりハナコーのクラスメートとして一緒にワイワイできちゃいます。
以下、感想です。
人はわからない事や目に見えない事を憶測で埋めようとしますね。
時にその憶測はよからぬ妄想を引き起こし、けっこう面白くなるっていう、お話でした。
ぎゅっと詰まった文章ですが、読みやすく満足感のある作品です。
※10話まで読了した感想になります。
引き続き楽しみたいと思います。