短歌の音韻には不思議な、そして不吉な〈重み〉がある。そのせいか同じモチーフを繰り返し詠むと一種の呪術性が生まれる。そのモチーフが他ならぬ「少年」なのだから徳に悖る。全話どこを開いても〈どこからともなく現れては散っていく使い捨ての「少年」達〉を視ることができるのである。
一話につき、五首の短歌が掲載されています。どの詩も耽美です。今まで短歌に興味がない人でも、幻想的な詩にひきこまれます。
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