ものすごい非日常が混ざってるのに、現実感ある不思議な読み応え

団地に住むエルフという、冷静に考えて明らかに非日常の異物が登場するのに、この物語は不思議と現実感があり、日常と人の歴史を感じます。
自分たちの世界と地続きであるような、ふと隣にこんな生活があってもおかしくないような、奇妙な感覚でした。
その中で言いようのないじんわりとした気持ちをいだかせる、本当に不思議で、でもいいお話を読んだなという気分です。
この世界をときどきのぞきに来たい、その感覚はちょうど夏休みに帰省する祖父母の実家の感覚に近いかもしれません。
よいお話を読ませていただきました。