熱をはらむ物語が、けれど軽やかに奏でられる。青春、鋭さ、みずみずしさ。
- ★★★ Excellent!!!
レビュー執筆時点で、track4-6まで読了。
青春バンド物、そのようなくくりで語ってよいのかは、私がそのジャンルに詳しくないので分かりません。
ただ詳しくないなりに、この物語に熱があり、その熱を感じて物語の中を駆け抜けていくことに爽快感を感じています。
熱いけれど、それはやけどする感覚とはまた違い、ふれれば割れてしまいかねない繊細さもあるように感じ、棘や仄暗さを含有しつつも全体の構成はさわやかでみずみずしさがあります。
それがいわゆる、青春というものなのかなとも思います。
物語のあらすじについて。
気心知れたはずの仲間とのトラブルで、歌から離れてしまったボーカリスト。
彼が出会いによって再起していくストーリーラインは、言ってしまえば青春を構成要素とする物語の王道ともいえるものです。
であれば、この物語が目を惹き、今こうしてレビューを書くに至らせたエネルギーは、小手先の物珍しさなどではなく作品そのものの魅力なのだと思います。
ストレートな作品だからこそ、パワーも魅力もまっすぐに届くのだろうと感じます。
物語は完結まで書かれているとのこと、そして現在読んだ内容はまだまだ物語のサビには至っていない。
ここからまだ、おもしろいものを読める。
楽しみにしながら、続きを追わせていただきます。