僕はこの海のように君の痛み悲しみを癒せるように、君といつまでも生きよう

封神演義の創作物。
違う世界で生きている者同士が結ばれるには、互いの世界を壊すか捨てるかして、一人の存在になるしか方法がないのかもしれない。
よくもこんな話を思いつくものだと感服する。

本作をうまくまとめているのは、タイトルにもなっている菊の詩である傲霜枝。
蘇軾が五十五歳頃の作品。
友人劉景文に贈った詩。

菊は末永く続くことから高貴の象徴、幸福と繁栄を呼ぶ花として愛されている。
愛情表現の一つとして哪吒は贈っているのではと考える。

最後の一文「菊の花が咲くまで、あともう少し」は、映像で思い浮かんで終わっているおかげで、作品全体を味わえる。

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