戦さ場に 響く残響 鳴鏑

人の命は 儚く脆く
刹那の刻に 消えて逝く
仇を討たんと 足掻いた先で
得た安らぎも 奪われて……

死中に生を 求める者が
蜘蛛の糸から 這い上がる


重厚な世界観を余す所なく、硬質な文体で描くダークファンタジーです。
そのシリアスな展開に、ご都合主義など存在せず、全ての登場人物の隣には平等な死が待ち受けているように感じました。
壮絶なバトルシーンは、互いの命を削り合う"もののふ"同士が刃を重ね合わせているかのような、圧倒的迫力で迫ってきます!
主要キャラであっても、決して楽観視していられない……一瞬たりとも目を離せないリアリティに惹き込まれる作品です。

是非たくさんの人に、この暗く重い……そして力強いこの作品を、最後まで見届けていただきたい!

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