コミュ障をいじめないで!でも活躍が見たい!
- ★★★ Excellent!!!
面白く読みやすくて一気に読める作品です。コミカライズもアニメ化もそんなに遠くはないと確信しています。
まず、文章力は高いのですらすら読めます。
戦闘シーンの描写はくどくなく、空間をよく意識して描いたものとわかるので主人公の技量を堪能できます。よくある戦闘シーンを読んでも感想は「なんかやってる〜」しかないにはならない。
具体的な人物描写も少ないけどどのキャラも印象深い、まあ名前より二つ名と肩書きの方が覚えやすかったんですけど(笑)。会話がそんなに多くなかったのも個人的には好きです、ネット小説ではよくある話ですけど、ダラダラと無駄な会話をよまされるとイライラしますから、この作品では地の文と会話文のさじ加減がよくできているので、ドストライクでした。
伏線の埋め方も上手かったと思います、さりげなくそういうこともありましたと書いたけど、あとになってから「あっ、あそこと繋がってるのかぁ、うまいね」っと感心させます。
主人公は特異な才能が溢れている、強い、でも単純に最強じゃないし、無双はまあなんかそれっぽいのはなくはないですけど、大抵は自分も爆散するのでバランスがいい。かなり面倒くさい性格してますけど、そこが暴走すると面白いのでむしろ微笑ましい。
主人公が最強じゃないと気に食わない、ウジウジするのが嫌いでストレスが溜まる人も納得できる展開と思います。
特に深い印象を残ったのはロボ、自然と野生動物の描写ですね、ワイルドライフドキュメンタリーを視聴しているようで面白かったんです。
コミュ障同士としては、もう勘弁してくれぇいじめないでぇ!った心から叫びたいんですけど、一読者の立場としてはもっと彼女の活躍が見たい気持ちも抱えているので、複雑です。まあ、とにかくかわいそうかわいいな主人公でした、彼女の未来は……まあ伝説になるしかないっしょ、頑張れボマー!
「ボ、ボマーなんか、じゃないよぉ……!ナンデェ?……ふっひひ、えいっ」
あ、死んだなこれ。