一章まで読むとなんとなく雰囲気はつかめると思う。とりあえず15話くらいまででも良いかもしれない。
各国家の文明観がしっかり練られており、人物も現代日本の常識ではなくそれぞれの国や生物としての常識に基づいて行動している。大枠としては骨太な政治劇だが、戦争、医療がパーツを構成している。
それでいてノリは軽く、下ネタ満載。下ネタを下支えする設定もあり無理矢理感がない。
主人公は流され放題で強い意志がない。物語は周囲の現地人達によって転がり、存分に作者が構築した世界の面白さが堪能できる。しかし有能ではあるので火の粉は振り払い、物語に余計な停滞がない。時折妙に察しが悪いところがある気がするが人の機微に疎いと見るか、物語の都合なのか少し引っかかる。
突き抜けたクオリティ。
その割に⭐︎が少ない不遇な小説。
下ネタが多すぎるせいでユーザーにリコメンドされにくいのかもしれない。
それでも面白さは本物。
最近はゴルダナの最新話を読むためだけに生きてると言っても過言ではない。
男性が少ない世界への異世界転生、オリジナル戦記、主人公最強。
最近珍しくもないジャンルと言える。
しかし内容はとんでもなくユニーク。
設定の作り込みが秀逸で、矛盾なく、それでいてオリジナリティ溢れる世界観に仕上がっている。
そして文章力が非常に高度。
流れるようにすらすらと読めて、かつ押しつけがましくない程度に知性が感じ取れる。
一般web小説によくある幼稚な文体が苦手な人にはぶっ刺さると思う。
エロ、というより下ネタよりのおもろいって感じで、説明にもある通り実用性は皆無です
他作品より医療や薬学について突っ込んだ作品ですが、チートと織り交ぜてあるのでスラスラ読めます
あらすじに「既存のweb小説の逆をやっている」と書かれていますが、ほぼそのまんまテンプレweb小説なので安心してください
「ほぼ」とはハーレムにブスもいて、ハーレムが増えたり減ったりするとこです
ちゃんと魔法魔力チートで無双するし、なんなら転生してほんの数話で現地で貴族やってるプロ相手に高説垂れたりもするし、えっちが上手で女の子イキまくりです
あらすじを見て敬遠されてた方も一度手にとってみてはいいがでしょうか
とにかく面白い、文章力が高くスラスラ読めます、一話の文字数も多いので読みごたえがあります。伏線の回収はとっっっても上手くてゾクゾクしていました。書籍化してほしいけどこれってどういう分類になるでしょうか……?エロ要素を消すと面白さは半分減るでしょうし。
ただ……読めば読むほどリアルナーロッパの女性に失望していき…ヤ○○ン○ッ○ばかりで…ハーレムなんて所詮幻想でしかないと知ることに……ついでに貴族社会も最低でした。まぁもちろんかわいい子も居ましたよ、貴族(帝国の身分制においての)は一人もいませんけどね。それ以外に、異世界にで好きな子と出会いたいなら光源氏になるしかない。
……とまぁそう言いましたけど、最新章まで読んだらなぜか毒されてもう全員かわいく見えるようになりました。半分がエロなので話がちょっとばかり進まないのに焦るけど、エロ話を読めないのも耐えられない、特にヒロインたちの初期から今までの変化はエロなしには語り得ないので。
著者は、たとえるなら「実際の西ヨーロッパに獣人と吸血鬼とハーレムとご都合主義をぶち込んで中世になるまで煮込んだらこんな世界」、という、なろう系の類型(いわばテンプレ)に逆張りの真っ向勝負を挑んでいる。
中世とはそもそも『暗黒時代』とされた。広大な版図を誇ったローマ帝国が衰退し文明は退化、山賊や魔女狩りがはびこり、貧しく、暴力とキ⚪︎スト教が西欧を支配したとされる時代だ。何故かファンタジーというジャンルの舞台は中世ヨーロッパモデルが多く、さらに実際の中世ヨーロッパとはかけ離れたお気楽ワールドというのも常で、特にネット小説ではそれらが顕著で、ときおりネタ扱いされてもきた。
本小説の舞台、カナン大陸のモデルも(おそらくは)中世ヨーロッパなのだが、著者の中世ヨーロッパに対する解釈が思いっきり暗黒でまず、おもしろい。
そして、上述した「こんな世界」がもの凄い筆致で、かなりニッチな部分まで設定や世界観が作り込まれている。ディティールが追いつかないような箇所はユーモアでしっかりと穴埋めされていた。このユーモアセンスが抜群に狂っているのもまた最高だ。
この作品のレビューを書くにあたって、どこがどう好きなのかという言語化は甚だ難しい。そもそも自分は何を読んでいたのか?という疑問すら払拭出来ずにいる。異世界転生ものか?要素はあるが恐らくそのワードに期待される展開は中心に無いように思う。伝記、戦記ものだろうか。それもまたそのようではあるが根幹と言えるだろうか。医療ものか?そうであってそうでない。学園もの…は違う。恋愛ものでは断じてない。エロだろうか。いや、カクヨムというフィールドを加味しても表現が淡白に過ぎる。まさにグダグダな読後感とは正鵠を射る表現だ。だが、この作品を読むことを止める事は出来ない。好きだから。そこに理由はない。
そう、我々は今まさに新たな世界を“開発”されているのだ。意識を“拡張”されているのだ。“そんなものがそこに収まるわけがない”という固定概念を取り払ういいチャンスだ。試しにメイスを片手に読んでみてほしい。諸兄らに新たな“扉”が開かれる事を期待する。
〜クロスハウゼン・ハクナマタタ 著〜