勘違いコメディを背景にした大迫力のアクタノイド爆破バトルを楽しめるメカメカ大合戦小説です。
就活って大変ですよね。「好きな仕事」「得意な仕事」「儲かる仕事」が重なれば「天職」なわけですが、現実には「儲かるし得意だけれど好きじゃない仕事」とか「儲かるし好きだけど得意じゃない仕事」とかばかりです。
主人公の兎吹千早さんはもっと大変です。マトモに人と話せないほどのコミュ障で、なんでも一人で解決してしまう彼女は就活で連敗続き。
そんな彼女が見つけた天職が、アクタノイドを操縦する「アクター」です。かわいい新界の生物と仲良くなったり、おいしいケーキの材料を保護したりする「好きな仕事」。そのために敵対勢力を爆破し、第三勢力も爆破し、闇に蠢く工作員までも爆破する「得意な仕事」。そして、剥ぎ取ったアクタノイド部品を売却すれば数百万数千万円の収入が得られる「儲かる仕事」。……なんで?アクターってこんな仕事だったっけ?
本人は「なんで?」と混乱気味ですし、周囲は「ボマーヤベェ」と大混乱。謎のアクター「ボマー」が示した獰猛なまでの個人戦闘能力はさらに苛烈な戦闘を呼び寄せ、いつしか新界そのものを揺るがすようになります。
書籍版はわりとプロットからガラリと変わっていますので、気に入った方はぜひ書籍版も読んでみてください。
この作品、舞台となる異世界を『開拓惑星』、群馬某所の新界開発区を『航宙移民船』と置きかえれば、バリバリ硬派なSF作品に早替わりします。
会話文は必要最小限。
地の文が大半を占め、ガッツリ読み応えのある作品となっています。
会話文多めな作品が苦手な人には、超おすすめで、昨今では、むしろ懐かしさを感じるほど、SFらしいSFライトノベルなのが本作品。
時勢柄、なぜか異世界モノなのは、むしろ愛嬌と云っても過言ではない(苦笑)
面白さは文句なし。
あえて欠点を挙げるなら、名前を含む固有名詞に使われる漢字が、非常に読みにくい事くらい。
どう読むのが正解?
も少し読み方が素直にわかるネーミングにして頂けると、ありがたかったデス。
面白く読みやすくて一気に読める作品です。コミカライズもアニメ化もそんなに遠くはないと確信しています。
まず、文章力は高いのですらすら読めます。
戦闘シーンの描写はくどくなく、空間をよく意識して描いたものとわかるので主人公の技量を堪能できます。よくある戦闘シーンを読んでも感想は「なんかやってる〜」しかないにはならない。
具体的な人物描写も少ないけどどのキャラも印象深い、まあ名前より二つ名と肩書きの方が覚えやすかったんですけど(笑)。会話がそんなに多くなかったのも個人的には好きです、ネット小説ではよくある話ですけど、ダラダラと無駄な会話をよまされるとイライラしますから、この作品では地の文と会話文のさじ加減がよくできているので、ドストライクでした。
伏線の埋め方も上手かったと思います、さりげなくそういうこともありましたと書いたけど、あとになってから「あっ、あそこと繋がってるのかぁ、うまいね」っと感心させます。
主人公は特異な才能が溢れている、強い、でも単純に最強じゃないし、無双はまあなんかそれっぽいのはなくはないですけど、大抵は自分も爆散するのでバランスがいい。かなり面倒くさい性格してますけど、そこが暴走すると面白いのでむしろ微笑ましい。
主人公が最強じゃないと気に食わない、ウジウジするのが嫌いでストレスが溜まる人も納得できる展開と思います。
特に深い印象を残ったのはロボ、自然と野生動物の描写ですね、ワイルドライフドキュメンタリーを視聴しているようで面白かったんです。
コミュ障同士としては、もう勘弁してくれぇいじめないでぇ!った心から叫びたいんですけど、一読者の立場としてはもっと彼女の活躍が見たい気持ちも抱えているので、複雑です。まあ、とにかくかわいそうかわいいな主人公でした、彼女の未来は……まあ伝説になるしかないっしょ、頑張れボマー!
「ボ、ボマーなんか、じゃないよぉ……!ナンデェ?……ふっひひ、えいっ」
あ、死んだなこれ。
書籍から入りました。
流行りの現代ダンジョン物という素材を、新しい調理法や味つけで美味しく料理した。
そんな印象です。
予期せぬ事態にあたふたしながらも、赤字になりたくない一心で、必死に頑張る引きこもりヒロインの千早ちゃん。
追い詰められると出る、気色悪い笑い方も何故か可愛く思えることも含め、素直に応援したくなるほどに可愛いです。
完璧な人間はいない。
良く言われる言葉ですが、だからこそ引きこもりでコミュ障。一見ダメダメな千早ちゃんが新鮮かつ魅力に映り、共感出来るのだと個人的には思います。
ウサギやハムスターといった、小動物が好きな人は多分、刺さると思います。
主人公が不憫可愛い、珠玉の勘違いコメディ・ストーリー!
舞台は、SF的現代と新界(いわゆる異世界)とがゲートで繋がった世界。
新界は資源にあふれた未知のフロンティアだ。政府も企業もその資源は欲しい。
しかし、新界には、未知のウイルスや危険な動植物が存在する。バイオハザードを防ぐため、生身の人間は新界へは入れない。ではどうするか? アクタノイド(いわゆるロボット)でしょ!
人付き合いが苦手(コミュ障)な主人公・千早ちゃんは、失敗続きの就職活動の末に、アクタノイドの操縦手=アクターとなる。リモートワークだから、人付き合いは最低限で良いよね! うん、完璧!
粛々と仕事をこなしたい千早ちゃんだけれど、コミュ障だからこそ磨かれた彼女のスキル「ひとりでできるもん」が炸裂する。
勘違いが加速する。コメディが爆発する。
SF的な現代と異世界をまたにかけた冒険・お仕事ファンタジーです。完結作品。尻上がりに面白くなる作品ですので、ぜひどうぞ読み進めて下さい!
※ 愛猫家の皆様へ。作中、猫は爆発しませんので、この点ご安心下さい。
作品への没入感を深めるために二点、強調しておきます。
⚫︎アクタノイドには、色々なタイプがあります。しかし、いずれもほぼ人間大です。
⚫︎アクタノイドの操作は、モーションキャプチャー的な遠隔操作(リモートワーク)です。