第16話

わたしは颯太のベッドに座っておねだりをした。


「 履かせて! 」


「 ああ! 」


颯太が靴の紐を結び終えると…


「 わあッ!ピッタリ!颯太…ありがとう 」


「 俺…歩美の欲しい物が結局わからなかった…けど、いつも一生懸命に、汗を垂らして頑張っているのは知ってる!その姿はキラキラ輝いて見えるんだ 」


え!?…


「 だからさ…こいつを履いて歩美にもっと輝いてもらいたいんだ!…歩美!?誕生日、おめでとう! 」


「 ありがとう颯太!…嬉しい! 」


うれしくて、ほんとにうれしくて、泣きながら颯太の胸に飛びこんだ。


颯太は、わたしのことを優しく、めいっぱい抱きしめてくれた。


無邪気だった頃の、あの…


子供のころのように…




終わり

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