古き良き「あの頃」感じさせる、王道ジュヴナイル&ファンタジー討伐記!
- ★★★ Excellent!!!
結論から申し上げるに——古き良き「あの頃(九〇年代)」が思い起こされる直球作品でした!
善良にして内気な主人公。愉快な一団をなす少女たち。トリッキーにして事実トリックのある語り口。ファンタジーの枠に囚われない自由すぎるガジェット。雰囲気を飾り立てる用語の数々。王道ジュブナイル要素が全部入りです。
極め付けは、キャラの会話の節々には現実世界の負の側面を思わせるようなテーマが。やはり人の敵は人なのか……? それとも人は、敵を求めるがゆえに人を敵とするのか……?
ストーリー自体はプレーンでありながら、その実語彙のチョイスに知識見識が練り込まれた王道ジュヴナイルファンタジーでした! (背伸びをしていたあの頃を懐かしませてもらいました!)