彼女

いわゆる「陽キャ」が持っている優しさや、内に秘めた孤独が掬い上げられていて、まさに青春だなーと思いました☺️
読んでいる内に夏の匂いがしてくるような作品でした！

　夏を感じられる素敵な作品でした……‼︎

　綺麗な文体が頭の中に風景を作り上げ、夏を思い出させてくれます。
　短編で読みやすく、作品全体が非常に爽やかです。

　読んだ後に思わず「尊い」と言葉が漏れてしまいました。

個人的な憶測だが、もしかすると彼女はこの世ならざるものかもしれない。
舞台となった季節とイベント、そしていつも周りには誰かがいる「彼女」。
クラスでの人間関係とは全く異なった、二人だけの世界。

彼女らの邂逅は、単なる青春の一言では言い合わせないような気がしてならない。

おそらく「彼女」は独りになりたかったのだろう。だからこそ独りで過ごす「私」へ憧れ、そして接近したのだ。
さて、「私」は本当に「彼女」の名前が出なかったのだろうか。

爽やかな文体を通して、多くの追想が読者と作品を包み込む。