残されていないものへと思いをはせる

建礼門院右京大夫との恋で知られる平資盛には、正室がおりました。
『残っていないだけで、正室とのあいだにも物語があったはず』と。
今世まで伝えられることになった右京太夫の恋心も、すばらしいものではありますが、残らなかった恋心も負けない輝きがあると思える物語です。