ツンデレ幼馴染こそ至高! 愛のささやきはメッセージアプリのなかで

 横峰太一と白石美依は幼稚園からの幼馴染。二人は大学生になってもずっと一緒で、太一がアパートで一人暮らしを始めても、隣の部屋に美依も引っ越してきて、友達以上恋人未満の関係が続いている。

 何かとズボラな太一に対し、しっかり者の美依はキツく当たりますが、幼い頃から太一を慕っていてメッセージアプリ「ライン」の文章の中ではデレデレのツンデレなのです。

 太一も美依に惹かれているのですが、面と向かっては今更恥ずかしくて素直になれず、メッセージアプリでだけは感謝を伝えられたり、甘い言葉をかけられたり、意地っ張りな男心がなんとも可愛いのです。

 実は美依のツンには、若くして亡くなった太一の母親に変わって彼を見守ろうとする隠れた理由があって……。自分の人生をかけて太一を想う一途な愛が泣けます。

 お互いに意識し合って素直になれない、いつまでも初々しいこんな幼馴染みの関係もいいものだなと思います。


(「隣人ラブコメ」4選/文=愛咲優詩)