ホラーが襲ってくる

雨の日の気だるい民俗学の授業で始まる構成によって、全体のトーンが統一されており、「怪異は時代によって形を変える」、その面白さをしっかりと抽出した作品になっていたと思います。

洒脱な筆致が素敵です。物語の舞台が「大学」という、不特定多数の人間が自然と入り込める空間であるゆえに、リアリティがあってゾッとしました……。