ロボットのメッセージが人類に何をもたらすのか――?
- ★★★ Excellent!!!
地球に取り残された「二足歩行型ロボット」は地球で起こった戦争の歴史、ロボットに人間を殺害させた歴史、そして最後にはAIによって滅亡の危機に直面した歴史、すべてを記録していた。
一方で、その「二足歩行型ロボット」は、地球に取り残された少年と共に過ごすことで、人間の「良心」に触れた。
それは、地球に住んでいた人間が持っていた、「人間らしさ」そのものだった。
「二足歩行型ロボット」はそのわずかな「良心」に期待を込めて、現存する人類にメッセージを送り、既存の「ロボット工学三原則」を相応しい形に書き換えるように言った。
しかし、現存する人類は既に地球で生活していた人類とは、違う存在となっていた。
それはつまり、「二足歩行型ロボット」と関係した少年とは違う存在であるということ。
「二足歩行型ロボット」が期待した「人間らしさ」は既に失われており、彼が期待したものは無意味であったかもしれない。
本作はレビュー執筆時点では連載中であるため、この後、現存する人類が「人間らしさ」を獲得できるのか、「二足歩行型ロボット」の期待に応えることができるのかは、まだ不明である。
人類が「人間らしさ」を手放さざるを得なかった理由は類推が可能であるが、その答えが『隠された真相』であるならば、そこからまったく新しい答えを導いて欲しいと思うのは、一読者としての我が儘だろうか。
いずれにせよ、「二足歩行型ロボット」のメッセージが、現存する人類に何をもたらすのか、注目したい作品である。